根っからの「物語フェチ」で、「おっさんが『もう生きてくの疲れたよ』って言ってる小説なんか読めるかよ!」と思っていたので、昔から本は読んでいたけれど、純文は苦手でした。

おもしろいと思っていたのは、島崎藤村(ふじむらとうそんって言いたくなる)の「破戒」と、

夏目漱石の「こころ」くらい。

でも最近純文の楽しみ方がなんとなあくわかってきたような気が・・・。

読んでいること自体が、甘美な喜びをもたらすような。

今は太宰治の「斜陽」を読んでいます。電車の中で結構夢中になってしまいました。

直治の「夕顔日誌」が…(>_<)


「僕が早熟を装って見せたら、人々は僕を、早熟だと噂した。

僕が、なまけものの振りをして見せたら、人々は僕を、なまけものだと噂した。

僕が小説を書けない振りをしたら、人々は僕を、書けないのだと噂した。

僕が嘘つきの振りをしたら、人々は僕を、嘘つきだと噂した。

僕が金持ちの振りをしたら、人々は僕を、金持ちだと噂した。

僕が冷淡を装って見せたら、人々は僕を、冷淡なやつだと噂した。

けれども、僕が本当に苦しくて、思わず呻いた時、人々は僕を、苦しい振りを装っていると噂した。

どうも、くいちがう」

うーん。

優秀な人だから孤独なのよね。

「彼氏彼女の事情」 の有馬くん、を思い出したらいけないのかもしれないけど、

「あなたに追いつきたかった。そうすればあなたは”ひとり”ではなくなるから」

という一節を思い出してみたりします。

優秀な人って、孤独にしたくないとどんなに周りが思っていても、一人で「そちら側」に行ってしまうようなところがあるのかも。

周りからすれば、「お前が勝手にそっちへ行ったんだから、すねて薬とか自殺とかしてんじゃねえよ。お前にその気がなければ、こっちがどんなに助けたくても助けられないのに」と思う。


「結局、自殺するよりほかしようないのじゃないか。

このように苦しんでも、ただ、自殺で終わるだけなのだ、と思ったら、声を放って泣いてしまった」

ああ。もう何も言えない。


さて、お風呂に入りながら続き読もう。



こんばんは。雨ですねえ。

雨の日の満員電車やジーンズに雨水が撥ねるのや、洗濯物が乾かないのは嫌いですが、

雨そのものは好き。


「ネクロポリス」を読み終わった勢いに乗って、

恩田陸のイギリス・アイルランド旅行記「『恐怖の報酬』日記」を読んでいます。

「ネクロポリス」はV.ファーという、英国と日本が作った島国が舞台になっているので、

このイギリス旅行記を読むと、物語のなりたちの一部が垣間見られておもしろい。

この二冊はぜひ一緒に読むべきだなあと思った。


で、私は「『恐怖の報酬』日記」を読み始めてから一人でにやにやしています。

この本自体は別にそういう意味でおもしろいような本ではあまりないんですが、

恩田陸が機内に持ち込む本を決める、という場面に出てくる本が、いや正確には本のタイトルが、

妙にツボにはまってしまって。

こんなのは妻夫木くんがまゆげのつながった女の人とお見合いするポッキーのCMを見たとき以来だ。


その本とはですね。

宮藤官九朗のエッセイ「私のワインは体から出てくるの」


ああー、もうやばい。

やばいやばい。

何この人?

言うまでもなく、川島なお美の「私の体はワインでできてる」発言をベースにしたタイトル。

アマゾンでレビューを見たところ、内容は賛否両論らしいので読むかどうかは迷ってますが、タイトルがおもしろすぎる。おもしろいよね?

よく笑いのツボがおかしいって言われるので自信ないんですが。

あと、昔図書館の書架を見ていて、思わずにやにやしてしまった本に、

清水ミチコのエッセイ「読むがいいわ」があります。

「読むがいいわ」って。

これも中身は知らないんですが、タイトルだけ妙に印象に残っています。

偉大だわ。

恩田 陸
ネクロポリス 上

今他にしなきゃいけないことがいくつかあるんだけど、

発売にフライングして買ったこの小説をさっき読み終えて、どうも落ち着かなく、

他のことができる状態ではないので、とりあえず感想を書いてみる。

書いたら少しは落ち着くだろうか。


感想、と言っても、まだ消化しきれていなくて、大したことは書けない。

ストーリーの要約はへたくそなので、どうぞアマゾンに行って読んで下さいませ。


恩田陸は、「目の付け所」がものすごくよい人だ。

過去の小説も、「黒と茶の幻想」を初めとして、光る小ネタ満載だったけれど、この小説もまた然り。

「かもめかもめ」の「よあけのばん」って確かに謎ですよね…。

それから文化関係に造詣が深く、自分の考えをしっかり持っているので、それを読むのもまた興味深い。

「ネクロポリス」は、日本とイギリスを主に、色々な文化の融合した世界を舞台にしていて、

その混ざり合い具合が絶妙だ。


過去の恩田作品の中では、「ライオンハート」によく似ているように思う。

あの小説は美しいが、いまだによくわからない。

この小説も私とはとても遠い。

好きな人はすごく好きだろう。


上下巻で合計800Pというと、かなりのボリュームに思えるが、

改行が多いので、思ったよりページの進み方は速い。

むしろ、800P費やしても、この小説はあらゆる意味で終わっていないのではないかと感じた。


思いつくまま色々書いてみたが、本当にまとまっていないなあ。


久々に更新してみます。

別のところで色々書いたりしていました。

「書くこと」について考えていました。

来年から大学でそっちを専門に勉強していく予定なのです。(ちゃんと進級できれば!)


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本当はどうかわからないけれど、

とにかく、

すべての存在が肯定され赦されていることを信じたい。

いつか悲しくて泣いていた私。

なぜか誰かを否定していたあなた。

皆が皆を赦した世界を、

私は見てみたいと思う。

amazonで本を探している。

学校の課題で洋書を読まなくちゃいけないのだけれど、あたしはこれまでに原書はおろか翻訳小説すらほとんど読んだことがない。

前にも書いたけれど、翻訳された日本語が嫌いだから。だって寒い洒落を読まされているような気分になるんだもん。

だから何を読んだらいいのかさっぱりわからない。

しかも、課題の条件として「日本語訳が出版されてないもの」というのがあるのもなかなか厄介だ。

これだ、というのがなかなか見つからない。

でも、それでも、本を選ぶという作業はすばらしくおもしろい。わくわくする。


おもしろいといえば、課題で読まされた本(こっちは日本語)がすばらしくつまらなかった。

某吉田茂の長男が人が書いた小説だったのだけど、すごい悪文だった。

解説にも「人によっては悪文と感じるかもしれない」と書いてある。

何でも、お父さんの仕事の関係で、日本語より英語を先に習得したらしく、おっさんになっても「人妻」を「じんさい」って読んだくらい日本語が苦手だったらしい。

そんならおとなしく英語使ってればいいものを・・・(憎らしげに)

あまりに読みにくいので一日30P、みたいに区切って読まないと到底読みきれず、読んでいる最中はまるでサウナに入れられて、「はい、あと20分ねー」と言われているかのような気分だった。

高校のときに同じく課題で読まされた「暗夜行路」に張り合えるくらいの、「今にもこの本を放り出したい」感を味わった。

今が読むべき時期じゃないからそう思うのであって、もっと時間が経ってから読めば素晴らしいと思うのか、それともあたしに読む力が不足しているのか、もしくは相性が悪く一生経ってもいいと思えないのか、どれなんだろう。

でも、本当は今書いたうちのどれであっても、読んでいる途中に読みたくないと思ったら、読み手には放棄する権利があるように思うのだが、「読まされる本」は放棄することが難しい。

私に本を読ませている先生に悪気なんてあるはずないことは知っている。

だからこそ、本を「読まされる」ってなんて困ったことだろう、と思ってしまうのだ。

バンダイビジュアル
誰も知らない

小学校の頃、担任の先生が、「僕は『子供』という漢字が嫌いです。なぜなら『供』というのは『したがう』という意味だからです」と言ったのをよく覚えていて、それを聞いて以来、自分も「こども」と書く時には、意図的に「供」という漢字を使わないようにしてきました。


そんなことをふと思い出しながら、この「誰も知らない」を観ていました。


少子化対策少子化対策と言っているけれども、ただ人間の数が増えればいいんだろうか。

この映画に出てくる子どもを置き去りにした母親のように、無責任な人間がいることは無視して、ただ子どもの数が増えることだけを奨励するのはどうかと思ってしまう。

「質より数」という考えは、やっぱり危険だ。

でもこの問題に関しては、単純に「数より質」だと言い切れない部分があるのは確かですね。質だけで補うことには限界があるから。

増やすことも必要だけれど、「教育」とかいう以前に、生まれてきた子どもがちゃんと人間らしく幸せになれることを考えなければいけないんだなあと思いました。

例えば少子化対策が成功して、子どもの数が増えたとしても、それが今の社会でちゃんとできるのかなあ。


映画のことはよくわからないのですが、足だけとか、床に落ちたクレヨンを拾う手だけとかを写すのは、低い視点、つまり子どもの視点、を表わしてるんですかね。

そこはすごく印象的でした。

淡々としているのに、私にしては珍しく、時計を見ないで熱中することができた映画でした。

ポニーキャニオン
ジブリ実験劇場 On Your Mark

金曜ロードショウを見終わったところです。

「猫の恩返し」が比較的短い作品だったため、ジブリの短編を流すという企画があり、この「On Your Mark」が流れました。TV初登場だったのだと思います。

DVD化はされてなくて、ビデオも手に入りにくいので、今日ああしてTVに登場したのはすごく意味のあることだと思います。


だってとにかくやばいですよこれ。すごい。


「CHAGE&ASUKA」の同名の曲に映像をつける、という試みがなされています。

舞台は「風の谷のナウシカ」を彷彿とさせる近未来。

ストーリーとしては主人公(CHAGE&ASUKA)の二人が囚われた天使の女の子を逃がす、というもので、台詞は一切なし。音楽と映像だけで「魅せる」のです。


私がこれを初めて観たのは、「耳をすませば」を見に行ったときでした。

同時公開されていたのです。その時以来の再会なので、十年は経ってるかな?(あ、今調べたらちょうど10年でした)

ガキの頃はどんな映画を観ても「感動する」ってどういうことなのか知らなくて、

この「On your mark」もその例外ではなかったのですが、今日観て初めてこの作品のすごさに気付きました。

曲との調和もばっちりですし。ラストなんかもう号泣ですよ。

多くの方がおっしゃるように、あれをもっと膨らませた世界が観たい、あれだけではもったいない、と確かに思うのですが、あの短い時間で台詞も無く表現されたことの厚みと深さ、ゆるぎない世界を見せつけらると、なんかもう何も言えないです。


余談ですが、私が「感動する」ってどういうことなのか、を体感したのは、小学校6年生の頃「もののけ姫」と「もののけ姫はこうしてうまれた」のビデオを観たときでした。

あれは本当に人生変えられる出会いだった。

今もあの出会いに人生を動かされてるような気がします。

それくらい自分の中で宮崎駿さんの存在って大きい。


一つ朗報。

「On your Mark」を含むジブリの短編を総集したDVDが出るそうです。

短編はどこでも見られなくなってしまってるものが多いと思うので、これは買わな。

shabon

↑きらきら系サイトさんを参考にして描いたシャボン玉。

特にきらきら系という嗜好があるというわけではないというかむしろまったくありません。

ひまつぶしー。

でも書くの楽しかったわ♪

だからなにというわけではないんですが・・・。


と、こんなことができるほど暇人です。

だって雨が・・・台風が。

いや、それでもあたし頑張りました。


昨夜意を決して、それまでちまちま買っていた「ツバサ」の6から11(最新刊)までをまとめ買いしてみた。

・・・はずだったのに、よく数えてみると5冊しかない・・・!ひい。一冊足りない・・・(真っ青)

8巻がないではないの!

しかし漫画まとめ買いだけでも微妙に恥ずかしいのに、1冊買いに戻ることはうら若き乙女の私にはできない。

我慢してその日は6,7巻のみを読んでねることにしました。

サクラちゃん・・・(絶叫はお○くっぽいので呟くだけに。手遅れでしょうか)

今日起きてからは雨が降り続いていて、外に出るにはなかなかな覚悟を必要とする様子。

でも行きました。行きましたとも!

しかも同時にDVDをレンタルするという目的を果たすために、家から一番遠い本屋であるTSUTAYAへね・・・。

あたしの本にかける愛情は天より高く海よりも深いのです。


DVDは「誰も知らない」が見たかったんだけど、全部レンタルされてて駄目でした。

残念。

でも「ツバサ」8巻は無事ゲットしましたよ。

そして既刊分は読了しました。「×××HOLiC」もね。

今回に限ったことではありませんが問題は収納です。本が入らないとです。

あたしの部屋は得体の知れない物置的な勢いで日々成長中です。

ダレカタスケテェ・・・。

もういっそベッド捨てて、代わりに本でベッドでも作るか(よっこらしょ

CLAMP
XXXHOLiC 6 (6)

私はめちゃくちゃCLAMPの少女マンガ世代で、「レイアース」のアニメは自分も友達もはまってたし、「カードキャプターさくら」も漫画とアニメは途中まで見てましたね。(確か途中で中学生になってなんとなく見なくなったのです)

あとはいとこが「X」を読んでて見せてもらってたことがあるんですが、ガキの私には難しくて・・・。それも小学生のときだったな。

中高とCLAMPのことは特に意識せずやってきたのですが、ここ最近自分の中で第二次CLAMP祭り開催中です。

彼らのファンタジーは少女マンガにするにはもってこいだと思ってましたが、実は万人向けなのですね。気付くのが遅かった・・・。完全に乗り遅れてますね(後悔)

まずは「×××HOLiC」から入ったのですが、一巻最後で「ツバサ」と絡んできたので、「ツバサ」も読み始めました。ただいま同時進行中。

どっちもおもしろい。

「ホリック」(このタイトル好き)を読んでいるときは「やっぱこの怪しげな、和と中華が入り混じった雰囲気がたまりません」と思っているし、「ツバサ」を読んでるときは「やっぱお姫さまでしょ!勇者さまでしょ!冒険活劇でしょう!」と思っています。

「このジャンルだけが」得意、じゃなくて、それぞれにいいってすごいことですねえ。


作品を創ることは、一つの世界を創ることです。

より世界を広げる一手段として、それぞれ別に創った作品同士をリンクさせる。

そこまでしてでも、世界を広げるってことは何か意味があることなんです、きっと。

その何かは人によって違うのだろうけれど。

まあ、単純に「おもしろいから」っていうのもありだろうけど、じゃあなんでそれが「おもしろい」のかって話になるわけだし。


「ホリック」と「ツバサ」、それからまだ読んでないけど「合法ドラッグ」は全部読みたいなあ。

大人買いしたいけど、経済的理由で一気にレジへ持っていくことができなくて、今日は3回も本屋に行ってしまった…。お金もないことはないし、どうせ全部買うんだから一気に買えばいいんですけどねー。思い切りが悪いんです。まあ、3回行ったからこそのちょっとした収穫もあったわけで、これが侑子さんの仰る「この世に偶然はない。あるのは必然だけ」ってことなんでしょう。

(違う?)あたしはよしもとばななさんの影響もあり、オカルト系のものをだいぶ信じています。

あきらかにうさんくさいやつは別として、ちゃんと根拠があって言ってるものが沢山あっておもしろいんですよね。

「世界」は奥深いわ。

東京に帰ってきました。

やっぱりおうちは良いですね。

向こうでは一人になれる時間があまりなくて、しかも仲悪い人同士の間に挟まれるという嫌なパターンになってしまったので大変でした。

毎年行くまい!と思ってるのに情に流されて行ってしまうのですよ。

なんかわけのわからん話ですいません。

とりあえず、これからまたマイペースな毎日を送れると思うと涙が出るほどうれしいわ★

大学の夏休みって長いのう。