ホワイトバンドは買うかどうか迷っていた。

「貧困をなくそう」という考えには賛同するけれど、やたら「意思表示」だけを強調しているのがひっかかった。


「意思表示するだけ?行動は?」


(代金の一部が募金になると思って)ホワイトバンドを購入した人が、そのあとも「貧困をなくす」ための運動を継続しているようには見えなかった。意思表示は、行動も伴わせて継続的に行わなければ意味がない気がしていたし、ホワイトバンドを買ったからといって、自分がそのあと貧困をなくすための実際的な行動をとれる自信なんて少しもなかった。

そういうわけで、私もファッションでホワイトバンドを買った人と、実際に貧困に対してできることは変わらなかったのでそれをいまさら批判はしない。というかできない。

紛らわしい宣伝をしたNGOは悪いと思うが、買った人に対しては、何にお金を払うか、何を身に着けるかは、その人間の価値観や品性をあらわすからこそ、誰にも口出しできない。「ファッションのため」にホワイトバンドを買った人を、どういう人間だと受け取るか、という問題。


でも、この騒動をそこで終わりにしては意味がないし、何も変わらないし、かっこわるいと思って、ユニセフにネット募金した。

募金は難しい。自分で、例えばアフリカまで行って、現地の人に金品を手渡すのでない限り、疑おうと思えばどこまでも疑える。

そういうなかで、私は国連の機関を信用できないのは嫌だと思って、ユニセフを選んだ。

大学に入ったときに作ったクレジットカードが役に立った。

額については、まあここに書くようなことじゃないかもしれないけれど…。

アルバイトもしてない無収入の女子大生なので、2000円がカード用の口座から落ちるようにしました。

継続的に2000円払い続けることはできないけれどいつかまた募金をしようかなと思ったとき、こんなにお金がなくなるならやっぱり募金はやめたいと思ってしまわないような額がいいと思って。

2000円は正直私にとって少ないお金ではないし、お店で気に入った洋服やアクセサリーが2000円だったら、買うかどうか迷う。

だから、「2000円寄付した自分が偉い」とか言いたいのではないですよ。

偉いとか偉くないとかではなく、寄付したお金の自分にとっての意義をちゃんと考えたいのです。


実際に金品を必要としている貧困問題にとって、意思表示がどういう役割を果たせるかはこれから考えていく必要があるけれど、この前テレビで見た、「痴漢を許さない」という意思表示のために、ホワイトバンドのようなバンドを付けるのはいいアイディアかもしれないと思う。

意思表示そのものが抑止力になりうるから。


貧困や飢餓をなくそう、という問題は本当に難しい。

これを機に勉強していきたい。